これまで【ロシアの民族】と銘打って、多民族国家ロシアに暮らす様々な民族や少数民族を紹介してきました。
ここでは、これまで紹介してきた民族を地域ごとにまとめて一覧にしていきます!
名付けて『ロシアの民族・少数民族図鑑』です!!!
こちらの連邦管区の地図を参考に、連邦管区ごとにロシアの民族をまとめていきます。(複数の連邦管区や地域にまたがって分布する民族の場合は、基幹民族である地区の民族か、より人口が多い地域の民族として扱います。)
新しいロシアの民族の記事を更新次第、こちらも逐次更新いたします!
(最終更新2021年1月10日)
- 極東連邦管区の民族
- シベリア連邦管区の民族
- ウラル連邦管区の民族
- 沿ヴォルガ連邦管区の民族
- 北西連邦管区の民族
- 中央連邦管区の民族
- 南部連邦管区の民族
- 北カフカース連邦管区の民族
- その他のロシアに暮らす民族
- おわりに
東から順番にロシアの民族・少数民族が一覧にまとまっています!リンクの民族名か写真をクリックすると、詳細が書かれているページを見ることができます。
極東連邦管区の民族
極東連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
2…ブリヤート共和国
ブリヤート人…チベット仏教を信仰するモンゴル系民族。ブリヤート共和国内には多くの仏教寺院がある。
5…カムチャッカ地方
コリャーク人…約1万5千年前に東シベリアから移住。さらに一部はアメリカ大陸に渡りインディアンの祖先になったともいわれる。
イテリメン人…漁業を古来からの生業とする民族。かつてアイヌ人とも交流があったと考えられている。近年人口増加が進む。
8…サハ共和国
エヴェンキ人…かつてその居住範囲の広さと人口の少なさから「どこにでもいるが、どこにもいない。」と言われた民族。
サハ人…テュルク系民族。別名ヤクート人。世界一寒い村オイミャコンは、サハ人の地・サハ共和国にある。
エヴェン人…エヴェンキ人とよく似ている、エヴェンキ人よりさらに北東に多く暮らす少数民族。
ユカギール人…伝統文化、言語が絶滅の危機に瀕している少数民族。かつてはサハ人やエヴェン人などと衝突した。
9…サハリン州
ニヴフ人…かつて一部が日本領内に入ったことがある少数民族。江戸時代には間宮林蔵が彼らの暮らしを詳細に描写した。
10…ハバロフスク地方
ナナイ人…ロシア極東及び中国の黒竜江(アムール川)流域に暮らす少数民族。
ウリチ人…江戸時代、アイヌ人を通じて「山丹交易」と呼ばれる交易を日本と行った民族。清国の物産を日本に輸出していた。
11…チュクチ自治管区
チュクチ人…極東北部の少数民族。実は17世紀以降100年以上にわたりロシアの侵略を退けた歴史を持つ。
シベリア連邦管区の民族
シベリア連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
西シベリア一帯
シベリア・タタール人…タタール人の一派。かつてはシビル・ハン国の中心民族として栄えた。シビル・ハン国のシビルは、シベリアの語源でもある。
1…アルタイ共和国
アルタイ人…テュルク系の遊牧民族。ブルハン教というシャーマニズムとチベット仏教が融合した宗教を信じる人もいる。
4…ケメロヴォ州
ショル人…シベリア中央部の少数民族。伝統的な祝日が今に生きているテュルク系民族。
5…クラスノヤルスク地方
ドルガン人…19世紀後半~20世紀初頭にかけて成立した、新しいシベリアのテュルク系民族。
9…トゥバ共和国
トゥバ人…チベット仏教を信仰するテュルク系民族。ロシアに入ったのは1914年~
10…ハカス共和国
ハカス人…堅昆の末裔かもしれないシベリアのテュルク系民族。
ウラル連邦管区の民族
ウラル連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
4…ハンティ・マンシ自治管区
ハンティ人…伝統的生活を続ける人も多いウゴル系民族。
マンシ人…ハンティ人と共通の祖先をもつ。ただ、ハンティ人よりも現代化・ロシア化が進んでいる民族。
5…ヤマロ・ネネツ自治管区
ネネツ人…北極圏に暮らし、多くが昔ながらの暮らしを続ける少数民族。
沿ヴォルガ連邦管区の民族
沿ヴォルガ連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
1…バシコルトスタン共和国
バシキール人…ロシアで4番目の人口を誇るイスラム教徒の民族。
2…チュヴァシ共和国
チュヴァシ人…ロシア正教を信仰する100万人を超えるテュルク系民族。
4…マリ・エル共和国
マリ人…現在でも伝統宗教の信仰を守る人がおり、「ヨーロッパ最後の異教徒」とも呼ばれる。
5…モルドヴィア共和国
モルドヴィン人(モルドヴィア人)…実は言語が違う2つの民族の集合体。
9…ペルミ地方
コミ・ペルミャク人…かつてルーシ諸国と張り合った「大ペルミ公国」を建国した民族。
12…タタールスタン共和国
タタール人…ロシアで2番目の人口を誇るテュルク系民族。
13…ウドムルト共和国
ウドムルト人…ロシア人と15~16世紀から平和的に共存してきた民族。
北西連邦管区の民族
北西連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
2…カレリア共和国
カレリア人…ロシア、フィンランド、スウェーデンの3国の歴史に翻弄された民族。
ヴェプス人…フィン・ウゴル系の少数民族。近年ヴェプス語やヴェプス文化再興の動きが盛ん。
3…コミ共和国
コミ人…独自のアルファベットが現代まで伝わる民族。
9…ムルマンスク州
サーミ人… 北欧諸国に暮らす少数民族。北欧諸国やロシアから弾圧され続ける歴史を送って来た。
中央連邦管区の民族
中央連邦管区の民族で、これまで紹介したものはこちらです。
1.モスクワ市
アブハズ人(アブハジア人)…カフカースの未承認国家アブハジア共和国の民族。ロシアではモスクワ市に最も多くが暮らす。グルジア、トルコ、ロシアと歴史的にかかわりが深い。
南部連邦管区の民族
南部連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
1…アディゲ共和国
アディゲ人(チェルケス人)…19世紀のロシアの侵略に最後まで頑強に戦った民族。
4…カルムイク共和国
カルムイク人…はるばる現在の中国西部から移住してきた民族。カルムイク共和国は「ヨーロッパ唯一の仏教国」と呼ばれる。
6…クリミア共和国(※)
クリミア・タタール人…かつてオスマン帝国の支配下にあったテュルク系の民族。現在はロシアとウクライナの騒乱に巻き込まれている。
※ロシアによるクリミア半島の領有は国際的に認められていません。
北カフカース連邦管区の民族
北カフカース連邦管区に暮らす民族で、これまでにご紹介したのはこちらです。
1…ダゲスタン共和国
ノガイ人…カフカースでは珍しい、やや東洋系の見た目をした民族。もともと遊牧民。
アヴァール人…カフカース戦争でイマーム国を率いたカリスマの、シャミールを輩出した民族。
クムク人(クムイク人)…18世紀、その強さによりピョートル1世に衝撃を与えた民族。
ラク人…古くからダゲスタンの地に暮らす民族。中心都市のクムフの歴史は6世紀のササン朝時代にまで遡る。
ダルギン人…人口がダゲスタンで2番目に多いにもかかわらず、14世紀以前の歴史がよくわかっていない民族。
レズギ人(レズギン人)…古代からカフカース(ダゲスタン南東部~アゼルバイジャン北部)に暮らす長い歴史を誇る民族。
タバサラン人…古代からダゲスタンに暮らし、絨毯作りで名を馳せる民族。
ルトゥル人…古来からダゲスタンに暮らし、モンゴル帝国をも撃退しロシア領になるまで独立を保っていた民族。
ツァフル人…古代からダゲスタンに暮らし、イスラム文化を古くから熱心に取り入れた民族。
アグール人…牧畜が盛ん。タバサラン人同様に絨毯作りが得意な古代からダゲスタンに暮らす民族。
2…イングーシ共和国
イングーシ人…カフカースの中では早くにロシアの支配を受け入れた民族。
3…カバルダ・バルカル共和国
バルカル人…北カフカースのテュルク系イスラム教徒の民族。
4…カラチャイ・チェルケス共和国
カラチャイ人…独自の民族法典を持ったテュルク系民族。
アバザ人(アバジン人)…赤地に白い手の旗が目印の少数民族。トルコやエジプトにも暮らす。
5…北オセチア共和国
オセット人…北カフカースでは珍しいロシア正教徒が多数派のイラン系民族。グルジアの南オセチア共和国にも暮らし、紛争が発生。
7…チェチェン共和国
チェチェン人…ロシアの侵略に最後まで抵抗し、近年まで独立の意志を捨てなかった民族。
その他のロシアに暮らす民族
高麗人…朝鮮王朝末期~日本植民地下の時代に、朝鮮からロシアに移住してきた人々とその子孫から成る民族。
ロマ人…ヨーロッパや南北アメリカを中心に世界中に暮らす北インド出身の放浪民族。ロシアにも2010年現在で推計22万人が暮らす。
ウイグル人…最近中国政府による弾圧が話題の民族。実はロシアにも約4,000人が暮らすとされる。19世紀以降のウイグル人の歴史はロシアなしには語れない。
おわりに
ここまでロシアの民族を地域ごとにたくさん紹介してきました。いかがだったでしょうか?
【ロシアの民族】の記事を更新するたびに、こちらも更新いたします!
今後もぜひ、お楽しみに!
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