むかいひろきのロシア・ブリヤート共和国情報局

ロシアやブリヤート共和国に関する情報を中心に発信しています。ブリヤート共和国で日本語教師として2018年8月~2020年7月まで勤務。2022年夏より同地に渡り再就職した日本語教師のサイトです。

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日本人のロシア渡航について【2022年9月19日現在】

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この記事では、ロシアの非友好国の国民である日本人がロシアに行けるのかや、日本人が現状でロシアに行く際の留意点についてまとめていきます。(2022年9月19日時点)

 

お久しぶりです。むかいです。
先日よりロシアに2年ぶりに戻り、再び大学の日本語教師として活動しています。
ロシアで日本語教師として再び働くことに対する思いについては、こちらのnote記事をご覧ください。

note.com

 

では、さっそく本題に入っていきましょう。

ロシアへのビザは出るの?

日本人がロシアに行く際には、いかなる入国目的でもビザの取得が原則として必要です。これは何年も前からずっと変わっていません。

そのビザですが、現在はどうなっているのかと言いますと、発給されます。一般の方であれば、通常時と比べても、特に審査に時間がかかることなくビザは発給されます。自身は就労ビザを、通常時と同じ納期で受領しました。

ただし、日本でのロシアビザ発行を代行するロシア公認の業者であるロシアビザセンター(Interlink Service)で申請する場合、2022年3月14日以降は8,000円の追加料金が請求されます

 

日本出国前に必要な準備・確認事項

ただ、日本側から経済制裁をロシアに対して行っている以上、日本人がロシアに出国する際の手続きが平時より面倒になっているのは事実です。

現金持ち出しの制限について

こちらは、日本の住民票を抜いてロシアに引っ越す人(単身赴任や現地採用での就職など)や、住民票を抜かない場合でも約1年以上の長期でロシアに滞在する人(留学など)が対象です。

10万円相当以上の現金・貴金属の持ち出しが、許可なしでは 原則できません

私は生活費として70万円相当のドルを、手続きをしたうえで持って行きましたが、当然事前に何もせずに成田空港に行っていたら、没収されていた可能性もあります。

10万円相当以上の現金や貴金属を持ち出す予定のある方は、最寄りの税関や利用予定の空港の税関に相談してくださいその人に事情によってその後の対応が異なるので、まずは税関に相談してください

詳細・公式の情報や、税関の連絡先は、在ロシア日本大使館が公開しているこちらをご覧ください。

www.ru.emb-japan.go.jp

なお、日本に住民票や本拠があり、短期で滞在する人はこの持ち出し制限の対象ではない…となっています。ただ、10万円相当以上持ち出す予定がある人は、念のため税関に問い合わせを入れたほうが良いでしょう

「そもそも何で現金で10万円以上の大金を持って行くんだよ…バカ。」と思った方もいらっしゃるかもしれません。その理由として以下の2つが主な理由として挙げられます。

  1. 経済制裁により、日本⇔ロシアの銀行の取引が困難。特に個人の場合は尚更。仮に取引ができる銀行があっても、送金した現金が受け取れる保証はない。
  2. カード会社(VISA、Mastercard、JCBなど)が独自で制裁を行っており、日本などロシア国外で発行のカードは、ロシアで使えない

現地で大きな収入がない場合、日本とロシアの2拠点で仕事をしている場合は、現金でお金を持ち出す以外、方法がありません。

 

ぜいたく品の持ち出し制限

また、ぜいたく品の持ち出しについても制限がかけられています。こちらはパソコンやスマートフォンなどの電化製品、一定価格以上のお酒などが対象となります。
たとえば、現地の知り合いや友達に渡すために、複数の新型iPhoneを持ってロシアに行こうとしたら、日本の空港で没収される可能性がある…というわけです。
ただし、個人で使用する範囲の物品については許可なしでの持ち出しが認められています自身は自身用のパソコンやスマートフォンをもちろん持っていましたが、特に税関で厳しく突っ込まれることはありませんでした。

こちらも、色々と複雑ですので、自身がロシアに持ち出そうとしている物品が規制の対象になるのかどうか不安な場合は、下記にご連絡ください。

貿易経済協力局 貿易管理部 貿易審査課 対ロシア審査班
bzl-russia-seisai@meti.go.jp
※メールを送付する際は、@を小文字にした上でご送信ください。

なお、ぜいたく品関連の詳細は、以下の経済産業省のサイトにも掲載されています。

www.meti.go.jp

 

ロシア到着48時間以内のPCR検査陰性証明

こちらは、今回のウクライナ情勢とは一切関係ございません。日本人でも中国人でもトルコ人でも、ベラルーシ人を除く全ての外国人が対象です。

英語またはロシア語で記載のPCR検査の陰性証明(ロシア到着48時間以内)が、ロシアに向かう飛行機の搭乗時(チェックイン時)に必要になります。

こちらの陰性証明ですが、経由地で取得することも可能です。また、成田空港のPCR検査センターのように、日本語の下に英訳が書かれているようなタイプでも問題なく受理されています

ロシアについてからは、職場や留学先で要求されることがない限り必要はないのですが、ロシア行の飛行機の搭乗手続きの際に提示することになるので、忘れないようにしましょう。

 

ロシアでの留意事項

ロシアでの留意事項ですが、正直なところ今回のウクライナ情勢を反映して注意が必要なところは、常識の範囲内ではありません。ロシア入国時の審査も通常と変わらなかった…という人が多いですね。自身の場合はいつもより審査官がフレンドリーでしたし…

 

長期滞在予定の外国人が必須の健康診断

こちらは昨年末ごろから施行されています。
ロシアに長期滞在する予定の外国人は、ロシア到着後30日以内(ロシア赴任者の帯同家族は90日以内)の所定の健康診断受診が求められています。

どこの病院で受診すればいいのか、何の検査を受ければいいのか、何を持参する必要があるかは、地域や働いている業種によって異なる場合があります。よって、この健康診断の詳細はご自身の所属先の指示に従ってください。

なお、当初は3か月に1回だったそうですが、あまりにも反対の声が大きかったため、1年に1回となったそうです。(※その1年の間にロシアから出国して再び戻ってきた場合は、改めて健康診断が必要になります。)

 

おわりに

以上、現状で日本人がロシアに行く際に留意すべき点をまとめてみました。他にも何か思い出した場合は、改めて記載いたします。

とりあえず、日本人は、入国拒否リストに入ってさえいなければ、原則としてロシアには行けます!