駆け出し日本語教師ブリヤート共和国奮闘記

ロシア連邦ブリヤート共和国の大学で日本語教師として働く大学院生。ブリヤートでの日常や日本語教育、ロシアに関する情報を発信します。

授業について、悶々と

こんばんは。むかい です。

 

ウラン・ウデで働き始めて、もうすぐ3か月が経過します。こちらでの生活にはもう慣れましたが、日本語教師という仕事にはなかなか慣れません。いや意識的に慣れようとしてないのかも。

 

今日は授業について思っていることや改善の方向性を、書ける範囲で書きたいと思います。

 

 

❶授業でこれはダメだと思ったこと

 だいたい毎日反省だらけなんですが、特にダメだな、変えなきゃなと思っているところは主に2つ。

 

  1. 何の意味があるのか不明な教科書の音読練習
  2. 新出項目導入時にすぐに露訳を示すこと
 
 1の音読練習については、当初聴解のクラスで、文法の先生から頼まれた範囲もテキストの音読練習を内容に入れていました。全体で読んだ後、ペアを組んで練習させる、よくある(?)やつです。ただ、
 
学生の様子を見ていると、「言われたからやってる」感じ。正直に言って、もし「何で音読の練習をさせるのですか?」と言われた時に、自分の中で答えが出せないように思えました。また、自分が外国語の勉強をしていた時も「何で音読するんだろう」と感じたことはあっても、役に立ったと感じたことは微塵もありませんでした。
 
なので最近は、
 
・新出表現の読み方を確認するため最低限の回数(聴解クラス)
・読解問題に取り組む前に分からない単語、漢字を把握するため、とりあえずやる気が…な学生の目を覚まさせるための音読(アウトプットクラス)
 

と回数や目的を明確にしたうえで音読を入れるようにしています。

 

 

 2の露訳については、自分が外国語学習時にすぐに和訳をもとめたり、和訳から推測していくやり方を好むことがあり、無意識のうちに授業の中でも文法や新出項目の説明時に露訳が多くなってしまっていたのですが、立ち止まって考えなおしました。

 

確かに説明時に露訳を示すと学生はその時は「なるほど」という表情になりますが…

  • すぐ忘れる。
  • 日本語とロシア語で完全に一致して訳せないものがあり、文を作ったときに非文がでてくる。

という弊害がありました。

 

そこで最近は、既習の事項と比べたり、類似の項目複数提示して、違いを自ら発見できるような仕掛けを作るようにしています。

 

ちなみに今日は教科書で「AのにB」を扱ったのですが、特に露訳や説明を示すことなく…

  • 「のに」と「ので」を使った文のペアをPPTで表示。
  • 学生に何となく違いに気づかせる。
  • 輪になり「AのにB」の「B」の部分が書かれたカードと、「ので」か「のに」が書かれたカードをそれぞれの札山からひく。→ひいた「ので」/「のに」と「B」にあうように「A」Aを考え文をつくる。

というゲームをやってみました。

結果、最初の方は非文がちょこちょこありましたが、後半はほぼ非文がなくなり、できる学生は自分で面白い文を編み出してくるようになりました。

 

やっぱり、露訳などで最初から答えを教えるのは、場合によってはありかもしれませんが、そればかりになるのはダメだな~と痛感しました。

 

 

 

❷授業で試してみて、これは良かったなと思えたこと

  1. アニメ鑑賞後のアウトプット授業
  2. 絵から推測してどんどん単語を言ってもらう文法練習
  3. 早く帰りたい学生心理を逆手に取った帰れま川柳

主にこの3つです。

 

 1のアニメについては、研修時に教わったことを参考に先週実施してみました。内容は…

  • ロシアの無声アニメ鑑賞
  • 絵カードをグループで順番通りに並び替え
  • グループごとに絵カードのブロックを分担しあらすじ作成
  • グループで代表者を1人だし、役になりきって他の学生からの質問に答える。

という授業をやってみました。

この授業、教師は進行上の指示を与える以外は、学生の質問に答えたり、発言時のフィードバックをしたりするとき以外、特にしゃべっていません。ただ、あらすじ作成ではグループで協力して言葉を調べたり、先生に聞いたりして試行錯誤しながら文章をまとめている様子がうかがえました。最後の質問タイムも変な質問も出ましたが、自分の表現したいことをどう言うか、よく考えている様子がうかがえました。

 

 

 2は多分オリジナルです。

たとえば、文法の先生が禁止形や命令形の導入をした後の授業で、こんな感じの絵を何題も表示します。

 

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そしてこのようなイラストに合う禁止形や命令形の文をつくってもらい、早押しやひらがなカード指名で学生に答えてもらいます。

 

この方法が有効かどうかはクラスの雰囲気にもよると思いますが、このやり方をとっているクラスでは、いろんな学生がいろんな意見を出してくれて、とても面白いです。楽しんでいるうちに形を覚えていきます。

 

ちなみに探せばこういったイラストはネットでいくらでも見つけることができます。

 

 

 最後に3です。アウトプットの練習として授業の最後の方で、時間がある時に取り入れている方法です。

 

授業終了20分前くらいになると、あるクラスでは一部の学生がもう帰りたいオーラを出してきます(笑)。なのでそれを逆手にとって、「5問全部できたら帰っていいよ!」という風に問題を進めていきます。

 

川柳は習った内容や目的に合わせて、穴埋めだったりテーマを決めて1から作らせたりしています。

 

で、実際にやってみてどうなのかというと、学生の早く帰りたいパワーは偉大なもので、いつも以上の集中力を発揮して、なかなかの名作をつくって帰っていく学生が多いです。質問もいつもより多く生まれ、結果的にいい学習になっているのではないのかなと思います。

 

 

 

さいごに

 ここまで、思ったことをつらつら書き出してみました。今後もどうやったら学生が自ら問題を解決していくような仕掛をつくれるか、よく考えながら授業を作っていきたいです。

 

ぱかぱかー